Microsoft Office は、Word、Excel、PowerPoint を中心とする世界的に利用されているビジネスソフトです。現在はサブスクリプション型の「Microsoft 365」が主流ですが、「一度購入すれば長く使える」というメリットから、買い切り版のOfficeを選ぶユーザーも少なくありません。
2024年秋に発売された Office 2024 もそのひとつです。ただし注意すべき点として、買い切り版のOfficeには サポート期限が明確に定められている ということがあります。サポートが切れたまま使い続けると、セキュリティリスクが高まったり、業務上のトラブルにつながる恐れがあります。
本記事では、Office 2024のサポート期限とその意味、さらにサポート終了後の影響や対策について、わかりやすく解説します。

Office 2024 とは?買い切り版の特徴
まずはOffice 2024の位置づけを整理しておきましょう。
- 発売日:2024年10月1日(太平洋時間)
- 提供形態:永続ライセンス(買い切り版)
- 主なアプリ:Word、Excel、PowerPoint、Outlook など
- 利用対象:個人ユーザー、小規模企業、教育機関など
Office 2024は、サブスクリプション契約が不要で、一度購入すれば継続的に利用できるのが大きな特徴です。定期課金を避けたいユーザーにとって魅力的な選択肢ですが、サポート期間が短い というデメリットも存在します。
Office 2024 のサポート期限はいつまで?
サポート期間の詳細
MicrosoftはOffice 2024について、以下のサポートスケジュールを発表しています。
- サポート開始日:2024年10月1日
- サポート終了日:2029年10月9日
- サポート期間:約5年間
つまり、2029年10月9日をもってすべてのサポートが終了 します。サポート終了後はセキュリティ更新や不具合修正が一切行われなくなるため、安心して利用できるのは5年間だけ、という点に注意が必要です。
Office 2024 は延長サポートは提供されない
従来のOffice買い切り版(例:Office 2016や2019)では、5年間のメインストリームサポート+2年間の延長サポート が提供されてきました。合計で7年間利用できる計算です。
しかし、Office 2021以降は延長サポートが廃止 されました。つまり、Office 2024も含め、最新の買い切り版は「5年間限りのサポート」に変更されています。
これはMicrosoftがサブスクリプション型のMicrosoft 365へ移行を促す方針の一環といえます。
他のOfficeとサポート期間を比較
製品名 | メインストリームサポート | 延長サポート | 合計サポート期間 |
---|---|---|---|
Office 2021 | 約5年 | なし | 約5年 |
Office 2019以前 | 約5年 | 約2年 | 約7年 |
Office 2024 | 約5年 | なし | 約5年 |
Office 2024 のサポート終了後に起こるリスク
サポートが切れたOfficeをそのまま使い続けると、次のような問題が発生します。
セキュリティリスクの増加
セキュリティ更新が行われなくなるため、新たな脆弱性が見つかっても修正されません。結果として、ウイルス感染や不正アクセスのリスクが高まります。特に業務環境では大きなリスクになります。
他ソフトやサービスとの互換性問題
サポート終了後は、新しいWindowsやmacOSとの互換性が徐々に失われる可能性があります。また、他のクラウドサービス(Teams、OneDriveなど)との連携機能が制限されることもあります。
法令遵守・取引上の問題
企業や教育機関では、サポートが切れたソフトを業務で利用することが情報セキュリティポリシーに違反するケースもあります。取引先からサポート切れソフトの利用を指摘されることもあり得ます。
サポート終了への備え方
Office 2024を購入した場合でも、サポート終了を見据えた計画が必要です。
- 2029年までに後継Officeへ移行する計画を立てる
→ サポート終了ギリギリで慌てないように準備しておきましょう。 - セキュリティリスクを考慮し、重要データの保存方法を見直す
→ サポート切れ後に使い続ける場合は、ネットワーク接続を制限するなどの工夫も必要です。 - Microsoft 365への移行を検討する
→ 長期的に利用するなら、常に最新のアップデートを受けられるサブスクリプション型の方が安全です。
まとめ
- Office 2024のサポート期限は2024年10月1日~2029年10月9日までの約5年間
- 延長サポートは提供されないため、それ以降は一切の更新が行われない
- サポート終了後に使い続けると、セキュリティや互換性のリスクが高まる
- 長期的に利用する場合は Microsoft 365への移行も検討すべき
買い切り版Officeは「コストを抑えて使える」メリットがありますが、サポート期限を把握しておかないと大きなリスクにつながります。2029年までの5年間をどう活用し、その後どう移行するかを早めに計画しておきましょう。
コメント